

気温27度、快晴の空と過ごしやすい空気感に包まれた日曜日の朝。空は水彩絵の具の白が水に淡くまた薄く溶け込むような秋を思わせる空色。微風が穏やかに流れる感じが気持ちのいい朝だ。
東京へ新幹線で出発
乗車券を購入し、改札を渡ろうとするとそこに整骨院に通ってくれている患者さんMの姿を発見する。「こんにちは~」と挨拶をするとMさんは驚いた表情を浮かべた。お互いのここに集った目的を軽めに話し僕は水を購入してから、改札を抜け二階の東京方面のホームに足取りも軽やかに向かう。
乗車ホームにはおそらく40人くらいは人の姿を見る。ちなみにこの人数はとても多いです。すると東京方面から優しい涼やかな風が体に触れてきて、とても心地よい感じになり嬉しくなりました。
今日は東京駅近くの貸し会議室で行われる勉強会に参加するために、ここ白石蔵王駅に新幹線を乗りに来たのです。9:55発東北新幹線やまびこ132号東京行き。113分後には東京に僕を送り届けてくれる。この132号は私にとってとても顔なじみ的なお付き合いをしている存在です。
この車両は東京に研修や勉強会に行くときによく利用するのです。または1つ前のやまびこ128号も利用します。なので色々なことが詳しくなってくるのです。
今日は先頭車両に乗り込もうと決め、ホームの1番端っこまで歩みを進める。途中先ほどのMさんのお子さんとお父さんを発見。でも向こうはそれ程面識もないため僕の存在には全く気付いていない。なので僕は心の中で「こんにちは!新幹線はカッコイイですよね!」と挨拶をして、人けの少ない最南端を目指す。
新幹線はカッコいい
ちなみに数ある新幹線の中では、僕はブルーとゴールドのラインが美しい北陸新幹線「はくたか」のデザインがとてもカッコいいと思っています。
間もなく時刻通りに新幹線が到着する。「ドアが開きます」とアナウンスが流れ先頭車両に乗り込みました。車両内には11列のシートが並ぶ。進行方向に向かって右側は2席列で左側は3席になっている。つまり最大で55人が座れることになっている。僕は4Eという2席列の窓側に腰を落ち着けた。そして車両内をクルッと見回す。僕を含めて11人が席についていた。そして駅を経る毎に席はゆっくりと埋まってくる。
これまでの経験上、たいていの場合は郡山か宇都宮あたりでほぼ満席状態になると思われる。でも今日は夏休みだし、いつもとはまた違ってくるだろうとも予測できる。ホームにも普段の日曜にはほぼいない孫を連れた祖父母や子供連れの姿が多く目に付いたからだ。
福島駅で前の席に橋爪功さんによく似たスーツ姿にノーネクタイの初老の男性が荷物を置く。早速シートを倒す時に一言僕に小さな声で「倒します」と言う声と視線をくれた。僕は軽く視線を合わせ軽い会釈をしてその内容に応えました。
金正男はできる男
僕の予想は当たった。宇都宮駅で僕の隣の席にはサングラスをかけた短髪で口顎ヒゲ、グレーのTシャツと黒のハーフパンツ姿の体重85kgくらいありそうな、がっしり体系の男性が何の躊躇もなく座りこんだ。でも不思議と嫌な感じは受けない。殺害された北朝鮮の金正男に似ている。
すると荷物からMacBookairを取り出しすぐさまiPhoneを隣に置き、慣れた手つきでテザリングをし、メールの返事やスケジュール管理などの作業を涼しい顔でこなしていく。きっといわゆる「できる男」なのだろう。自信に満ちた感じでテキパキとamazonなどで買い物をしたり、オリジナルデザインをプリントできるサイトでTシャツを注文していた。太っていてもきっとこういう人はモテるだろうなと感じた。
東京駅に到着する。気温は28度と表示されていた。宮城と対して変わらない温度で、やはり風が心地よく吹いていた。風を受けることは何故か気持ちいいけど、宮城とは何かが違う気がした。風は何かを体に運んでいるのかもしれないと思った。
勉強会が始まるまでにおよそ1時間50分の時間がある。これは到着予定時間を間違えたのではなく、早めに会場も確認して、その周辺というか近くで気になる場所やお店などのスポットを楽しみたいという趣旨で行なっている僕の時間の過ごし方だった。
東京には13年間住んでいましたが、住んでいた時には今ほどの精神的な余裕というか東京の楽しさを積極的に感じ取ろうという気持ちが希薄だったのだろう。住んでいた時には分からなかったけど杉並区から新宿区は距離にすると6kmぐらいしかない。渋谷区でさえ12kmという近さだ。狭く生きていたなぁと今更ながらに思う。
散歩するという贅沢
今日の散歩の目的地の1つに福徳神社と三井美術館があった。八重洲口のオフィス街の陽射しは眩しかったけど、整備された広い歩道や点在するカフェ、テレビで聞いたことのある有名店や無料の周遊バスまで走っている日本橋界隈は、僕の好奇心というかワクワク感みたいなものを刺激するには充分な材料だ。
昼間のランチ時間だったので行列をなすお店も多かった。神田川や隅田川をクルーズする舟乗り場も発見、太鼓の演舞をしている青年たちが爽やか、三越や高島屋、丸善などの巨大で重厚な施設、遊園地にあるようなカート3台にコスプレした人が乗っていて一般の道路を疾走する光景、外国人の多さと着物や浴衣を着ている若者たち、偏見もあるのだけれども行き交う人々が、老いも若きもおしゃれな人たちばかりだ。
古くからこの地の人々が護ってきた福徳神社で、ご挨拶のお参りと今日の勉強会の実りを祈ることなどはたまに行っている習慣だった。またある天ぷら屋さんに行こうとチョイスしていましたが、並んでいる人数を見て勉強会に遅れても本末転倒になるからピンと来たところに変更。でも天ぷらは食べる目的は果たせたから良かった。
まあ東京駅周辺や銀座、日本橋あたりの立派過ぎる建物を目の当たりにすると、高級ブランドやセレブ達の集う場所で、僕の範疇の地域ではないなとは思うのですが、洗練されたものなどにたまに触れると心が喜ぶのが分かります。今日の気持ちいい風を肌に受けた感じに似ていることも分かった。
自律神経は可視化し難い領域
勉強会は自律神経に特化した治療をする先生が今日のプレゼンターだ。1つでも2つでも何かを持ち帰るつもりだ。新幹線の関係上、懇親会も1時間だけ参加。オフラインはやはり良いなぁと感じた。そして再び帰りの新幹線に乗るために東京駅に向かう。
自分で言うのも何ですが東京駅には結構詳しくなりました。八重洲口も丸の内口も巨大な地下商店街もある程度の方向感覚は分かってきました。何度も来て歩いていれば当たり前です。しかも地下でも東京駅ではGPSが使えたりします。
帰りの新幹線はやまびこ157号仙台行き。帰りも一号車に乗車、座席は3Eの窓側に座ることができました。コンビニのアイスコーヒーを飲みながらこのブログを書いています。帰りは上野駅で既に席は埋まった様子。夏休みももう終わるから人々の移動も多いんだろう。
順調に進んでいましたが福島駅で停車中の前の新幹線の乗客に急病者があり、緊急救護活動の為、停止信号が入っているというアナウンスが流れた。「遅れて申し訳ございません」と放送されるが、どうか無事であって欲しいと願う。
到着予定時刻より4分ほど遅れたが、無事に白石蔵王駅に到着。降車した人も明らかにいつもよりも多い感じだった。明らかにディズニーランドから帰ってきた親子連れや疲れたサラリーマンの姿もいた。皆体から何かメッセージを発していると感じた。改札口でお出迎えしている人達も多かった。祖父母を含めたファミリーが3組くらい笑顔で待っている絵は、幸せそのものだ。
僕の幸せな形はどこにあるのだろうとかぼんやり思いながら、涼しくなった夏の夜を駐車場に向かい歩きます。
2 コメント. 新しいものを残す
先生もラーメン好きなのですね?親近感湧きます😊
先生の感性、なかなか面白いですね😊勉強好きなところもとても尊敬します!
ありがとうございます😊ラーメンも大好き、勉強も大好きです!